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発毛剤は女性の薄毛にも効果あり?選び方や使う際に気を付けることを解説

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発毛剤には女性用のものがありますが、通販サイトやSNS上にはさまざまな情報や口コミが溢れていて、どの商品を選べばよいのか迷う方も多いでしょう。このコラムでは、発毛剤の種類や、女性に効果が期待できる商品の選び方、使用時の注意点などを分かりやすく解説します。
  • 松沼 寛

    HIROSHI MATSUNUMA

    1998年03月
    名古屋大学医学部 卒業
    1998年04月
    岡崎市民病院 勤務
    2000年04月
    名古屋大学医学部付属病院 勤務
    2008年07月
    市立四日市病院 勤務
    2020年04月
    イースト駅前クリニック岡山院
    院長就任
    2022年05月
    イースト駅前クリニック女性外来院
    院長就任
    資格
    泌尿器科専門医
    所属学会
    日本泌尿器科学会

発毛剤は女性の薄毛に効果がある?

発毛剤は女性の薄毛に有効です。女性用発毛剤に含まれる代表的な有効成分は「ミノキシジル」ですが、FPHL(FAGA)にのみ有効なため、他の脱毛症には別の治療法が選択されます。

ドラッグストアや通販サイトではさまざまな種類の発毛剤が販売されていますが、一般的に購入できる商品と、専門クリニックで処方されるものでは有効成分の濃度に違いがあり、期待できる効果も異なります。

※FPHL(女性型脱毛症)とは、女性の脱毛症の総称です。従来、女性の脱毛症は男性の脱毛症「AGA(男性型脱毛症)」と同じく、男性ホルモンに起因すると考えられ、「FAGA(Female AGA)」とよばれてきましたが、最近の研究で他にも原因があるとわかってきたことから、代わりに「FPHL(Female Pattern Hair Loss)」という名称が総称として使われるようになりました。

女性用発毛剤の種類

  • 化粧品
  • 医薬部外品
  • 医薬品

女性用発毛剤は大きく分けて以下の3種類です。それぞれの特徴や発毛効果などを解説します。

化粧品

化粧品は医薬品医療機器等法で「人体に対する作用が緩和なもので、皮膚、髪、爪の手入れや保護、着色、賦香を目的として用いられるもの」と定義されています。化粧品は製品全体にその効果が期待されていて、医薬品や医薬部外品と異なり、ミノキシジルなどの有効成分は配合されていません

※賦香とは、香料のこと。

医薬部外品

医薬部外品は医薬品医療機器等法で「人体に対する作用が緩和なもので医療機器でないもの。厚生労働大臣の指定するもの」と定義されています。育毛剤は医薬部外品であり、製品に含まれるミノキシジルが発毛効果のある有効成分です。さらに、製品の容器や外箱に「医薬部部外品」と表示されています。

医薬品

医薬品は医薬品医療機器等法で「病気の診断、予防、治療に用いられるもの医療用医薬品(処方箋による指示が必要なものとそれ以外)と一般の人が自らの判断で使用することができる一般用医薬品に分けられている」と定義されています。有効成分の濃度は医薬部外品よりも濃く、高い発毛効果が期待できるのが特徴です。

(※2、3)

女性用発毛剤の選び方のポイント

女性用発毛剤の選び方のポイントを紹介します。正しく理解し、ご自身に合った発毛剤を使用しましょう。

はじめはリスクの低い化粧品から試す

発毛の効果や副作用が気になる方や、まずは試してみたい方はリスクの低い化粧品から使用してみましょう。医薬部外品や医薬品よりも安価で、ドラッグストアなどで手に入りやすいためおすすめです。

肌に合う成分を含有したものを選ぶ

発毛剤には頭皮の環境を整えたり血行を促進したりとさまざまな効果が期待できる成分が含まれています。化粧品にかぶれやすい人は、肌質に合った製品を選ぶとより効果が実感できるでしょう。

継続して購入できる値段のものを選ぶ

発毛剤は、値段が高いほど効果があるというわけではありません。発毛効果を実感するには数か月~半年程度という長期間使い続ける必要があります。そのため、金銭的に無理のない値段の商品を選ぶようにしましょう。

信頼できる販売元から購入する

発毛剤はドラッグストアや通販サイトなど、さまざまな販売元から購入できますが、医師に処方してもらうのが一番安全です。海外から個人輸入するケースもありますが、アレルギーや皮膚トラブルなどの副作用が起きた場合の補償が難しい場合があり、危険性が高いためおすすめできません。

高い効果を望むなら医師に処方してもらう

より確かな効果を得たいのであれば、専門クリニックで医師から処方してもらいましょう。処方薬の発毛剤は、市販薬よりも有効成分が多く含まれており、頭皮の状態に合わせた薬剤の使用や複数の薬剤の併用療法も可能です。女性用発毛剤では発毛効果が期待できない脱毛症の場合には、ミノキシジル以外を使用した適切な治療が期待できます。

女性用発毛剤を使う際に気を付けること

女性用発毛剤を使う際には気を付けておきたいポイントが4つあります。安心して使用するためによく覚えておきましょう。

必ず女性用発毛剤を使用する

発毛剤には「男性用」と「女性用」の2種類があります。外用薬(塗り薬)に含まれるミノキシジル濃度は男性用5%、女性用1%と皮膚科学会ガイドラインで規定されています。ミノキシジル濃度が高いほど発毛効果が期待できそうですが、皮膚に負担がかかり皮膚炎を起こすリスクがあるため、必ず女性用発毛剤を使用しましょう。

用法・用量を守る

薬剤の用法・用量を超えた使用は、皮膚トラブルの原因となります。処方薬であれば薬剤師の説明をよく聞き、市販薬であれば箱の中に添付されている説明書(添付文書)をよく読み、正しい使用方法を必ず守るようにしましょう。

同時に頭皮ケアを行う

女性用発毛剤を使用するだけでなく、頭皮環境やヘアサイクルを改善する頭皮ケアを心がけましょう。適切な方法でシャンプーを行い、余分な皮脂や汚れ、整髪料を落とし、頭皮の保湿をほどこして、日頃から清潔を保つように心がけるとより高い発毛剤の効果が期待できます。

副作用や禁忌をよく確認しておく

ミノキシジルの入った発毛剤は、20歳未満の方、妊婦や授乳中の方、FPHL(FAGA)以外の脱毛症の方、ミノキシジルにアレルギーがある方は使用できません。また、多毛症皮膚炎などの副作用が起こった場合は、使用を中止しましょう。薬剤にどのような禁忌や副作用があるか、十分把握したうえで使用することが大切です。

(※1)

発毛剤は女性専用の医薬部外品・医薬品を選ぼう

「発毛効果が期待できる」と謳う製品はたくさんありますが、発毛剤の有効成分はミノキシジルであり、男性ホルモン由来の脱毛症以外には効果が望めません。市販の発毛剤を半年以上使用しても改善が感じられなかった場合は、専門クリニックを受診することをおすすめします。脱毛症の種類を特定し、適切な医薬品を処方してもらうことで、最短で改善に向かっていけるでしょう。本格治療を希望される方はぜひ、イースト駅前クリニック女性外来での治療をご検討ください。

遠方にお住いの方や、お近くに専門病院がない方にはオンライン診療がおすすめです。

参考URL

※1)日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017 年版」
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

※2)大阪府枚方市公式HP「医薬部外品の効能または効果の範囲(参考)」
https://www.city.hirakata.osaka.jp/cmsfiles/contents/0000002/2816/66888.pdf

※3)日本化粧品工業連合会 JCIA「化粧品と薬用化粧品」
https://www.jcia.org/user/public/knowledge/glossary/cosmeceuticals

  • 松沼 寛

    HIROSHI MATSUNUMA

    1998年03月
    名古屋大学医学部 卒業
    1998年04月
    岡崎市民病院 勤務
    2000年04月
    名古屋大学医学部付属病院 勤務
    2008年07月
    市立四日市病院 勤務
    2020年04月
    イースト駅前クリニック岡山院
    院長就任
    2022年05月
    イースト駅前クリニック女性外来院
    院長就任
    資格
    泌尿器科専門医
    所属学会
    日本泌尿器科学会

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