ミノキシジルについて学ぶ

女性はミノキシジル1％が推奨されており、使用した場合の副作用発現率は6.1％と報告されています。ミノキシジルの外用では、適用部位そう痒感、適用部位発疹が一番多い副作用です。めまいや頭痛等を生じる方もいらっしゃいますが、今まで重篤なものは報告されておりません。

(※1、2、4、5)

使用して、1～3か月目に細く短い産毛のような髪が抜ける初期脱毛が起きます。副作用ではなく、治療の過程で生じる症状で、治療の効果が出たサインです。初期脱毛は、ミノキシジルの作用によってヘアサイクルが整い、休止期の髪の毛が抜け、新たに髪の毛が生える準備をしているからです。 そのため、使用を中止しないようにしましょう。

(※1、2、4)

ミノキシジルは副作用以外にも、使用について注意が必要です。ミノキシジルの禁忌、また慎重投与について以下に詳しく解説いたします。

使用不可

• 1. 未成年者（20 歳未満）
• 2. 妊婦または妊娠していると思われる人、並びに授乳中の人
• 3. 男性用のミノキシジル発毛剤
• 4. 壮年性脱毛症以外の脱毛症の人、あるいは原因の分からない脱毛症の人

未成年者（20 歳未満）

長期間使用することによって、体の発達にどのような影響が及ぼされるか分からないため、未成年の使用はできません。

妊婦または妊娠していると思われる人、並びに授乳中の人

妊婦、または妊娠していると思われる場合は絶対に使用しないでください。胎児の心臓に負担をかけてしまいます。また、授乳中の方も、母乳にミノキシジルが移行してしまうため、使用しないでください。

男性用のミノキシジル発毛剤

男性用のミノキシジル発毛剤は、女性用と含まれている成分が異なるため使用できません。女性と男性の脱毛では原因が異なることが多いため、効果の有無も分かりません。男性用のミノキシジル発毛剤の使用はやめましょう。

壮年性脱毛症以外の脱毛症の人、あるいは原因の分からない脱毛症の人

壮年性脱毛症以外の脱毛症の場合、ミノキシジルでは効果が現れない場合もあります。またそれだけではなく薬の副作用で、症状を悪化させてしまうこともあります。下記の項目に当てはまる方は使用しないでください。

• ● 妊娠、出産に伴い脱毛した人
• ● ピルの服用中止に伴い脱毛した人
• ● 急激な脱毛、斑状に抜け毛がみられる人
• ● 頭頂部だけでなく、側頭部や後頭部も含めた頭部全体が脱毛している人
• ● 脱毛が急激であったり、髪が斑状に抜けている人
• ● 頭皮から強く引っ張るような髪型によって脱毛している人

上記の項目に当てはまらない場合でも、脱毛の原因が不明な方は専門医にご相談ください。

(※4、6、7)

慎重投与

• 1. 薬や化粧品によるアレルギー反応が現れたことがある人
• 2. 高血圧の人、低血圧の人
• 3. 心臓や腎臓に障害のある人
• 4. 甲状腺機能障害（甲状腺機能低下症，亢進症）のある人
• 5. むくみのある人
• 6. 家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症がいない人
• 7. 高齢者（65歳以上）

1. 薬や化粧品によるアレルギー反応が現れたことがある人

アレルギー反応が現れたことがある場合は、かゆみなどの皮膚症状が現れやすいので注意が必要です。

2. 高血圧の人、低血圧の人

ミノキシジルはもともと血圧を下げる薬だったため、高血圧や低血圧の方は注意が必要です。

3. 心臓や腎臓に障害のある人

心臓や腎臓に負担がかかりやすいため、心臓や腎臓に障害がある方の使用も医師に相談してからご使用ください。

4. 甲状腺機能障害（甲状腺機能低下症，亢進症）のある人

脱毛の原因が甲状腺疾患による可能性があります

5. むくみのある人

ミノキシジルはむくみを誘発させる作用もあるため、むくみやすい体質の方は注意が必要です。

6. 家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症がいない人

家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症がいない方は、脱毛の原因が壮年性脱毛症以外である可能性もあるため、クリニックで脱毛の原因を明らかにしてから 、使用について有効かどうか相談しましょう。

7. 高齢者（65歳以上）

65歳以上の高齢者は、副作用が表れやすいため、使用する前に医師に相談してください。

(※4、6、7)

ミノキシジルの副作用は、外用薬の場合、かゆみや炎症などの皮膚症状がほとんどですが、それ以外にも、頭痛や動悸、血圧低下、息切れ、むくみ等の副作用も現れる場合があります。ミノキシジルの用法用量などは女性と男性とは異なるため、医師の指示に従って使用してください。また、ミノキシジルが合わない方には他の治療薬もございます。まずは、専門クリニックへご相談ください。

薄毛の診察のご予約はこちら

※1）厚生労働省「再審査報告書」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000050612.pdf
※2）厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000023431_1.pdf
※3）大正製薬「Q＆A」
https://brand.taisho.co.jp/riup/qanda/
※4）大正製薬「リアップジェンヌ　説明書」
https://www.catalog-taisho.com/explanationbook/06833_Explanation1.pdf
※5）独立行政法人 医薬品医療機器総合機構『女性薬　ミノキシジル配合外用液1％「ＦＣＩ」』
https://www.info.pmda.go.jp/ogo/K2104000028_01_01
※6）大正製薬「9. ミノキシジルは女性も使える？」
https://brand.taisho.co.jp/contents/riup/detail_209.html
※9）薬事日報「ミノキシジル」
https://www.yakuji.co.jp/pic/2007/others/iyakuhinminoki.pdf