ピルについて学ぶ
避妊に失敗したら72時間以内に飲みたい!アフターピルの効果とは?
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また、そもそもコンドームをつけない性行為を強要され、翌朝不安に駆られるという方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時、「もし妊娠してしまったらどうしよう」とパニックに陥ってしまいますよね。
そんな時は、性行為後72時間以内でしたら、対処する方法があります。
※今からご紹介する方法は、避妊率100%ではないので、性行為をする際は責任持って正しく避妊をするようにしましょう。
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松沼 寛
HIROSHI MATSUNUMA
- 1998年03月
- 名古屋大学医学部 卒業
- 1998年04月
- 岡崎市民病院 勤務
- 2000年04月
- 名古屋大学医学部付属病院 勤務
- 2008年07月
- 市立四日市病院 勤務
- 2020年04月
- イースト駅前クリニック岡山院
院長就任 - 2022年05月
- イースト駅前クリニック女性外来院
院長就任
- 資格
- 泌尿器科専門医
- 所属学会
- 日本泌尿器科学会
緊急避妊法「アフターピル」って?
アフターピルとは、性行為のあと72時間以内に服用することで、排卵と着床を抑え、妊娠を防いでくれる薬のことです。
服用のタイミングは早ければ早いほど、避妊率を高めてくれます。
アフターピルという言い方以外にも、「事後避妊薬」「緊急避妊薬」「Emergency contraception」「Plan B」などと呼ばれています。
ただ、通常の経口避妊薬のように、定常的に避妊を防ぐものではなく、あくまで緊急時のみの服用が許可されている薬になりますので、コンドームなしの性行為をするために、毎回飲むという使い方はしないように注意してください。
アフターピルは、日本では2011年に承認され販売が開始されましたが、今も医師の処方箋がなければ購入することはできず、しかもどこの産婦人科でも処方されるわけではありません。
海外では一般的なドラッグストアでも販売していますが、日本はまだまだ手に入れるハードルが高い薬と言えます。
しかし、性行為後の避妊は、スピードが最も重要となります。できるだけ早いアフターピルの服用が、妊娠確率を下げてくれるので、妊娠を望まない場合で、少しでも「妊娠の可能性がありそう」と感じた方は、早めにお近くのアフターピルを取り扱うクリニックや産婦人科を受診される事をおすすめします。
アフターピルの効果とは?
アフターピルは、基本的には排卵を遅らせてくれる薬です。1錠飲むと、約5日遅らせてくれるので、避妊に失敗した性行為の妊娠確率を下げてくれるという点が一番大きな効果になります。
また、下記で紹介するエラという薬のように、排卵直後でも子宮内膜を変化させて、着床をしにくくする薬もあります。
しかしどちらにしても、数日後に再度、避妊なしの性行為をすると、結局排卵と性行為の時期が重なってしまい、妊娠確率がグッと高まってしまうので、1度飲んで安心するのではなく、緊急時の対処法として認識し、普段は正しい避妊を行うようにしましょう。
そして気になるアフターピルの成功率や、副作用ですが、実は薬の種類や、処方される病院によっても異なります。
副作用の少ない、近年最もメジャーなアフターピル「ノルレボ1.5㎎錠(一般名:ノボノルゲストレル)」
1つ目にご紹介するのが、ノルレボ1.5mg錠という薬で、性行為の後72時間以内に服用することで、避妊を81%の確率で防いでくれます。
ノルレボは、ヤッペ法と呼ばれる避妊薬よりも避妊の効果が高く、副作用も少ないので、最近ではこちらを選ぶ方がほとんどです。
当院では1錠15,000円で処方しております。
性行為後120時間以内でも効果有り「エラ30mg錠(一般名:ウリプリスタル酢酸エステル)」
2種類目が、エラ30mg錠と呼ばれる薬で、こちらはなんと性行為の後、120時間以内に服用すれば、効果が落ちることなく、避妊率が85%と、ノルレボに比べて期限を伸ばすことができます。
「どうしても性行為の後、72時間以内に病院へ行くことが難しい」
そんな方は、こちらのエラ30mg錠がおすすめです。
エラの主な作用としては、排卵の抑制となっていますが、受精卵の着床を阻止することもあります。
2009年にヨーロッパで、そして2010年にアメリカで承認された薬剤で、日本国内ではまだ取り扱いのできる病院が少ないので、お気をつけください。
アフターピルの副作用って?
先ほど、「コンドームなしの性行為をするために、毎回飲むという使い方はしないように注意してください。」とお伝えさせていただきましたが、それは、避妊率が100%ではないことと、ホルモン含有量の多い薬で副作用が出てしまうことが理由です。
ノルレボもエラも、20%以上の確率で頭痛や吐き気が副作用として起こる可能性があります。そしてこの副作用は、胃薬や吐き気止めを一緒に服用しても抑えることは難しいです。
ノルレボを服用して2時間以内、もしくはエラを服用して3時間以内に嘔吐した場合、あとは服用後5時間以内に下痢をした場合は、薬の有効成分が体外に排出されてしまった可能性があります。
この場合は再度お薬を内服する必要があります。
また、服用直後の副作用とは別に、生理が遅れたり早まる可能性もあります。平均的には、前後1週間程度のずれになることが多いですが、もし3週間経っても生理が来ない場合は、妊娠の可能性もありますので、早めに妊娠検査をするようにしてください。
まとめ
アフターピルの効果としては、排卵を遅らせて、妊娠確率を下げてくれるということが一番大きなものになります。
性行為で妊娠の不安を感じた方は、できる限り早急(72時間以内)に、アフターピルを取り扱うクリニックや産婦人科を訪れ、薬を服用するようにしてください。
また、先述した通り副作用で嘔吐や下痢をしてしまう可能性を考え、2錠同時に購入を希望される方もいますので医師にご相談ください。
普段はできる限り正しい避妊を行うことがもちろん望ましいですが、万が一の際も、アフターピルという手段があることを思い出して、パニックにならずに落ち着いてお近くの病院を訪れてみてくださいね。
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松沼 寛
HIROSHI MATSUNUMA
- 1998年03月
- 名古屋大学医学部 卒業
- 1998年04月
- 岡崎市民病院 勤務
- 2000年04月
- 名古屋大学医学部付属病院 勤務
- 2008年07月
- 市立四日市病院 勤務
- 2020年04月
- イースト駅前クリニック岡山院
院長就任 - 2022年05月
- イースト駅前クリニック女性外来院
院長就任
- 資格
- 泌尿器科専門医
- 所属学会
- 日本泌尿器科学会
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ノルレボ(国内先発品)
15,000円(税込)
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レボノルゲストレル「F」(国内後発品)
12,000円(税込)