低用量ピル

低用量ピル

低用量ピルは避妊にとどまらず、
生理痛緩和などの目的でお求めになる女性が増えています。
低用量ピルは医療用医薬品のため、日本では医師の診察が必要です。
当院では、全4種類の中から患者様に合った低用量ピルを処方させていただきます。
また、オンライン診療も行っているので、お忙しい方でもお気軽にご相談ください。

オンライン診療について

全国どこからでも対応しております

クリニックに来院することなくお電話にて診察、お薬の処方を行える診察方法です。
時間が合わない・忙しくて通院できない・遠くて通えない等の理由で当院への来院ができない方にはとっても便利なサービスです。オンライン診療後は、お薬をご指定の場所にお届けさせて頂きます。

低用量ピルとは?

低用量ピルとは、日常的に服用する目的で作られらた「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンを含む薬です。ホルモンの含有量などによっていくつかのタイプがあります。イースト女性外来では患者さま一人ひとりの症状やご希望に合わせたタイプの低用量ピルをご用意。それぞれのお悩みを解決に導きます。


低用量ピルとは?詳しくはこちら

こんな時にご相談ください

  • 生理痛が辛い方
  • PMSが重い方
  • 肌荒れが気になる方
  • 貧血を改善したい方
  • 生理不順の方
  • 生理日をコントロールしたい方

低用量ピルのメリット

  • 1日1錠正しく服用することで99.7%の避妊効果がある
  • 生理痛(月経困難症)の改善
  • 生理不順の改善
  • 月経中の経血の減少
  • 鉄欠乏症貧血の改善
  • PMS(月経前症候群)の改善
  • ニキビなどの肌荒れ改善
  • 子宮内膜症の予防・治療
  • 多毛症の改善や更年期症状の予防・緩和など
  • やめたい時にやめることができる

低用量ピルのデメリット

  • 副作用や病気になるリスクがある
  • 定期的な検査が必要
  • お金がかかる

低用量ピルの用途

  • 避妊対策
  • ニキビや肌荒れのケア
  • 生理周期の安定
  • 生理痛の緩和
  • 生理中の出血の緩和
  • 生理前イライラ(PMS)の解消
  • 卵巣癌、子宮体癌の予防
  • 子宮内膜症
  • PMDD(月経前不快気分障害)の治療

ピルと言えば、避妊のために使用する薬剤と考える方が多いでしょう。しかし、低用量ピルには生理に関わる症状をはじめ、あらゆる用途があります。これらのお悩みがある方はお気軽にご相談ください。

低用量ピルの飲み方

低用量ピルは、日常的に服用することで継続的に避妊効果を得ることができる経口避妊薬です。そのため、1日1錠、決まった時間に服用することが大切です。服用する時間は自分で決めることができるため、平日・休日ともに忘れない時間を設定しましょう。飲み忘れた場合には正しい避妊効果を得ることができず、避妊に失敗してしまう可能性があるので注意が必要です。
低用量ピルを飲み始める時期は2種類あり、月経初日から飲み始める方法(当院はこちらの飲み方を推奨)と月経開始後の最初の日曜日から飲み始める方法(当院非推奨)です。
また、低用量ピルには21錠タイプと28錠タイプの2種類があり、それぞれで飲み方は若干異なります。

・21錠タイプの低用量ピルの飲み方

21錠タイプの場合は毎日1錠ずつ、同じ時間に決められた順番に従って服用します。21日でシートが無くなりますが、すぐに次のシートを飲み始めるのではなく、7日間休薬期間を設けます。その後、新しいシートを飲み始めます。

・28錠タイプの低用量ピルの飲み方

28錠シートの場合、7錠のプラセボ(ホルモンが入っていない薬剤)が含まれているため休薬期間を設ける必要がありません。28錠を同じ時間に決められた順番に従って服用することで、自然と7日間の休薬期間を設けることができます。1シート飲み終えた後は、翌日から新しいシートを飲み始めます。

低用量ピルの副作用

低用量ピルは女性ホルモンの含有量が抑えられているため、副作用は現れにくいとされています。ただ、服用を開始したばかりの頃は以下の副作用が現れやすいことが報告されています。

  • 不正出血
  • 吐き気
  • 体重増加
  • 気分の変調
  • 乳房の腫れ
  • 頭痛

しかし、これらの副作用のピークは飲み始めて1~2か月です。3か月ほど経つとほとんどの方は気になる副作用もなく、服用できるとされています。とはいえ、副作用の症状は人それぞれ異なります。異常が現れた際は、自己判断で服用を中止せず、処方してもらった医師に相談するようにしましょう。

低用量ピルの種類

ピルの中でも一番メジャーな低用量ピルは、一番種類も多く、服用している人の数も多いです。
低用量ピルは、大きく分けて、「世代」と「相性」という観点から分類することができます。世代というのは、薬に含まれる黄体ホルモンが開発された順番によって分類されていて、「第一世代」「第二世代」「第三世代」「第四世代」に分かれています。
また、1生理周期の中でのホルモン量の仕方(相性)によって、「一相性」「三相性」に分類されています。一相性では、服用期間のホルモン量が一定化していて、三相性の場合は、服用期間中のホルモン量が三段階に変化するようになっています。

第一世代のピルの特徴(シンフェーズ・ルナベルなど)

第一世代のピルは、ノルエステロンという黄体ホルモンが使用されていて、ニキビができたり食欲が増えるなどの男性化の症状が出にくいというメリットがあります。
しかし一方で、吐き気や頭痛などの副作用が起きやすいというデメリットもあります。

第二世代のピルの特徴(トリキュラー・アンジュ・ラベルフィーユなど)

第二世代のピルは、レボノルゲストレルという黄体ホルモンが使用されていて、吐き気や頭痛などの副作用は起きにくいけれど、比較的、ニキビや食欲増進などの男性化症状が見られやすいという特徴があります。

第三世代のピルの特徴(マーベロン・ファボワールなど)

第三世代のピルには、デソゲストレルか、ゲストデンと呼ばれる黄体ホルモンが使用されていて、避妊の効き目はキープしたまま、男性化の症状や副作用を抑えることに成功しています。

第四世代のピルの特徴(ヤーズなど)

第四世代のピルは、ドロスピレノンという黄体ホルモンが使用されていて、体内にある自然な黄体ホルモンと似た動きをします。そのため、副作用がかなり抑えられており、「超低用量ピル」とも呼ばれています。

一相性のピルの特徴(マーベロン・ヤーズなど)

一相性のピルは、1錠に含まれるホルモン量が全て同じになっていて、飲み始めに不正出血などは起こりやすいですが、飲み続けることで体が慣れていきます。
一相性のピルの場合、生理日の調整がしやすいというメリットがあります。

三相性のピルの特徴(シンフェーズ・トリキュラー・アンジュ・ラベルフィーユなど)

三相性のピルは、1回の生理周期の中で、ホルモン量が三段階に変化します。
その変化の付け方によって、「中間増量型」と「漸層型」というタイプに分かれます。
中間増量型の場合は、服用期間の中間で黄体ホルモンの量が上がるようになっているため、ホルモン量が減り始める休薬期間のはじめに生理がスタートします。
一方、漸層型は後半になるにつれて黄体ホルモンの量が増えるので、より女性の自然なホルモンバランスに近く、不正出血などが少なくなります。

低用量ピルの値段

  • トリキュラー28

    トリキュラー28

    3,000円(税込)

    エストロゲンとプロゲステロンの配合量が異なる3種類の実薬と偽薬が1シートに含まれているタイプです。含有するホルモン量を最小限に抑えており、より自然に近いホルモンバランスをキープ。正しく服用すれば99%の避妊効果を発揮し、PMSの治療にも用いられています。

  • マーベロン28

    マーベロン28

    3,000円(税込)

    全ての実薬に同量のエストロゲンとプロゲステロンが含まれるタイプです。常に体内のホルモンバランスが一定になるため、子宮内膜症や月経困難症などの病気、肌荒れやニキビなどの肌トラブルの治療にも用いられています。

  • ラベルフィーユ28

    ラベルフィーユ28

    2,700円(税込)

    トリキュラーのジェネリック薬で、錠剤の種類のよって色が分かれているので、飲み間違いを防いでくれます。避妊・PMSの治療に用いられます。

  • ファボワール28

    ファボワール28

    2,700円(税込)

    マーベロンのジェネリック薬で、避妊に用いられるだけでなく、男性ホルモンの働きを抑制する作用を持ちます。ニキビや肌荒れの治療にも用いられます。

低用量ピル服用による避妊効果について

低用量ピルの避妊率は99%以上といわれています。これはコンドームを使用した避妊よりもはるかに高い避妊率です。低用量ピルを服用することで卵胞刺激ホルモンの分泌が抑えられ、排卵が起こらなくなります。これにより、卵子と精子が受精しなくなり、望まぬ妊娠を避けることができるのです。

低用量ピルの避妊以外の効果

低用量ピルには、避妊以外にも以下の効果があります。
1. PMS(月経前症候群)の改善
2. 生理不順や生理痛、排卵痛、月経過多の改善
3. ニキビや肌荒れの改善
4. 婦人科系病気のリスク低下
詳しくは「ピルの効果5つを解説!いつからいつまで?など期間についてもご紹介」の記事で解説しています。

卵巣がん、子宮体がんの予防について

低用量ピルは「卵巣がん」「子宮体がん」の婦人科系病気が予防できることが分かっています。低用量ピルを3年使用すると、50%、10年使用すると80%もリスクが低下するという報告もあります。

絶対的禁忌と慎重投与

■絶対的禁忌

1.性静脈決戦、肺塞栓症、およびこれらの病歴がある方
2.脳血管、心血管系異常、およびこれらの病歴がある方
3.エストロゲン依存性腫瘍(乳がん、子宮内膜がんなど)、およびこれらの病歴がある方
4.妊娠中、およびその疑いのある方
5.診断の確定していない異常性器出血のある方
6.重症の肝疾患があり、回復していない方
7.大手術の前後(術前4週間、術後2週間)

■慎重投与

1.高血圧の患者
2.35歳以上の喫煙者
3.45歳以上の女性
4.糖尿病の患者
5.腎疾患のある方
6.肝疾患、およびその病歴がある方
7.授乳中の方
8.思春期以前の女性
9.片頭痛のある方
10.抑鬱症、てんかんのある方
11.喘息のある方
12.ピルの効果に影響をあたる薬を服用中の方

低用量ピル服用に関する血液検査の必要性について

初診時に血液検査は必要ありません。
とはいえピルには10万人に5人程度の頻度で血栓症の副作用がでる場合があります。そのため健康診断などの予定がない方には、6か月に1回の血液検査を推奨しています。

ピルの併用注意薬

主なピルの併用注意薬は以下の通りです。

・抗生物質(ペニシリン、アンピシリン、トリアセチルオレアンドマイシンなど)
ほとんどの場合、ピルの効果が減少します。トリアセチルオレアンドマイシンに関してはピルの効果が増加、また肝臓中毒・黄疸のリスク増大します。

・抗てんかん薬(フェニトイン、バルビツール酸塩など)
ピルの効果が減少します。また、フェニトイン、バルビツール酸塩に関しては薬の効果が増加します。フェニトイン毒性リスクの増大も確認されています。

・睡眠鎮痛薬(ニトラゼパム、トリアゾラム)
どちらもピルの効果が減少、医薬品の効果が増加します。

・精神・神経用薬(イミプラミン、アルブラゾラムなど)
ピルの効果が減少するものがあります。医薬品は、種類によっては効果が増大、もしくは減少します。

・鎮痛薬(アセトアミノフェン、アスピリン、フェニルブタゾン)
ピルの効果が減少します。また、アセトアミノフェンは効果が減少、アスピリンは効果が増加します。

・抗ヒスタミン約(シメチジン)
ピルの効果が増加します。

・ビタミン剤(葉酸、ビタミンB12、ビタミンC)
葉酸、ビタミンB12はの効果が減少します。ビタミンCはピルの効果を強めます。

上記以外にも併用に注意しなけらばならない薬がありますので、使用の際は医師に相談してください。

  • 松沼 寛

    HIROSHI MATSUNUMA

    1998年03月
    名古屋大学医学部 卒業
    1998年04月
    岡崎市民病院 勤務
    2000年04月
    名古屋大学医学部付属病院 勤務
    2008年07月
    市立四日市病院 勤務
    2020年04月
    イースト駅前クリニック岡山院
    院長就任
    2022年05月
    イースト駅前クリニック女性外来院
    院長就任
    資格
    泌尿器科専門医
    所属学会
    日本泌尿器科学会

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低用量ピルの処方の流れ

  • 受付・問診票の記入

    受付・問診票の記入

    初診の方はその旨を伝えていただき、再診の方は診察券のご提示をお願いします。事前のご予約・保険証は必要ありません。

    ※初診来院予約をご利用されると受付がスムーズに行なえます。

  • 医師による問診・診察

    医師による問診・診察

    医師が問診・診察をします。患者様のお悩みと現在の状況から最適なお薬を提案させていただきます。

  • 院内(受付)にて処方・会計

    院内(受付)にて処方・会計

    診察終了後に受付にてご希望のお薬を処方し、会計となります。

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※オンライン診療について

当院では、スマートフォンのビデオ通話を利用したスマホ診察(オンライン診療)を実施しています。通院する時間がない方やクリニックに行くのに抵抗がある方はぜひご利用ください。スマホ診察の場合、代引きにてお薬をご自宅に配送させていただきます。

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よくある質問

  • ピルは乳がんになりやすいって本当?

    低用量ピルを服用すると乳がんになりやすいとの説もあります。乳がんはエストロゲンの分泌が多くなることで発症リスクが高まるとのこと。低用量ピルの服用はエストロゲンを補充することとなるため乳がんの危険性が指摘されているのです。
    これまでにも低用量ピルと乳がんの関係を調べる研究は世界中で行われてきました。しかしながら、低用量ピルが乳がんの発症リスクを上昇させるとする明確なエビデンスはないのが現状です。
    とはいうものの、乳がんの発症率をわずかながら高めるとのデータがあるのも事実。低用量ピルを服用中の方は定期的に乳がん検診を受けるようにしましょう。

  • ピル服用中の不正出血は問題ない?

    不正出血は低用量ピルの代表的な副作用の一つ。その頻度は12%に上るとのこと。しかし、多くは使用開始後3 か月までに自然と落ち着いてきます。そのため、低用量ピルの内服中に不正出血が生じても大きな問題はないと考えてよいでしょう。
    ただし、ダラダラとした出血が続く場合は、子宮などに何らかの病気が隠れているケースも。さらに出血量が多くなることで貧血になることもあります。気になる不正出血が続くときは医師に相談するようにしましょう。

  • 血液検査はありますか?

    初診時はございません。ただし、6か月1回の自己採血による血液検査を推奨しております。

  • いつ飲めばいいですか?

    毎日、ほぼ同じ時間帯に1錠飲んでください。 飲む時間に指定はございませんので、ご自身の飲みやすい時間を決めて服用してください。

  • 吐き気、嘔吐があると聞きますが?

    服用開始してから1~2ヶ月は、まれに吐き気・嘔吐の副作用が出る場合がございます。 不安などございましたら医師にご相談ください。

  • ピルを飲んでも生理はきますか?

    はい。生理は約1ヶ月に1回きます。 ピルを服用することで、生理の周期を規則正しくすることができます。

  • 副作用以外にピルにデメリットはある?

    低用量ピルは医療用医薬品であるため、入手するには医師の診察と処方を受けなければなりません。一度診察を受けて処方してもらったとしても、次に薬を出してもらう際には再び医師の診察や検査を受ける必要があります。
    また、避妊目的でピルを服用する場合は健康保険が適応となりませんので、薬代や診察料などは自己負担。通院にかかる時間や経済的な負担があるのもピルのデメリットの一つと言えます。

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