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生理が終わらない!過長月経の原因や対処法、病気の可能性について解説

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「生理がなかなか終わらない」「以前と比較して短くなった」という場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。このコラムでは生理が8日以上続く「過長月経」の原因や対処法、病気の可能性について解説するので、なかなか周囲の人に相談しにくいという方はぜひお読みください。
  • 松沼 寛

    HIROSHI MATSUNUMA

    1998年03月
    名古屋大学医学部 卒業
    1998年04月
    岡崎市民病院 勤務
    2000年04月
    名古屋大学医学部付属病院 勤務
    2008年07月
    市立四日市病院 勤務
    2020年04月
    イースト駅前クリニック岡山院
    院長就任
    2022年05月
    イースト駅前クリニック女性外来院
    院長就任
    資格
    泌尿器科専門医
    所属学会
    日本泌尿器科学会

正常な生理期間の長さ

正常な生理期間は3~7日程度です。個人差はありますが、2~3日目には経血が少なくなり、平均5日程度で終わるのが正常です。1週間程度で終わったり、経血が少し付着する程度に減っていたりするのであれば正常範囲内ですが、7日経ってもだらだらと出血が続く、夜用ナプキンが手放せないのは異常な状態です。

生理が終わらない原因

8日以上続く生理を「過長月経(かちょうげっけい)」と呼びます。過長月経には3つの原因が考えられます。一つずつ見ていきましょう。

一時的なホルモンバランスの乱れ

強いストレスや生活習慣の乱れ、過激なダイエットなどで女性ホルモンの分泌が乱れると、生理が長引くことがあります。一時的なホルモンバランスの乱れが原因の場合は、様子を見ながらストレスを軽減する方法を考え、生活習慣を見直すことで改善が期待できるでしょう。

更年期

更年期は一般的に閉経前後の5年間を指し、女性ホルモンの分泌バランスが乱れやすい時期です。女性ホルモンのバランスによっては、子宮内膜がはがれるペースが上がることで生理が長引くケースもあります。

病気

生理が終わらない人の中には、子宮の病気を抱えている人も少なくありません。病気が原因の場合は、適切な治療をおこなわなければ症状の改善は期待できません。次の項目では、生理がなかなか終わらない時に考えられる病気について詳しく解説します。

生理が終わらない時に考えられる病気

生理が終わらない時に考えられる病気のほとんどが「子宮」に由来するものです。良性のものから、がんなどの悪性腫瘍まで程度はさまざまにあります。

子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍です。筋肉にできるため、子宮の収縮機能を低下させます。そのため、はがれた子宮内膜を外に押し出す力が弱くなり生理が長引くという特徴があります。

【治療法】
大きな子宮筋腫や小さくても数が多い子宮筋腫の場合は、手術で切除します。そのほか女性ホルモンの注射をおこなう治療法もあります。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜にできる良性のできものです。ポリープにより子宮の表面積が大きくなるため、子宮の収縮に時間がかかり生理が長引きます。

【治療法】
ポリープが小さい場合や過多月経になる頻度が少ない、痛みなどの自覚症状がない場合はすぐには治療をせずに様子を見ます。症状がある場合は、手術で切除します。

子宮内膜症

卵巣や卵管などに子宮内膜組織が増え、生理のたびに剥がれ落ちることで出血量が増える病気です。はがれ落ちる子宮内膜の量も出血の量も多くなることで、生理が長引く傾向があります。生理のたびに症状がひどくなっていくケースも多いです。

【治療法】
一部だけ摘出しても再発する可能性があるので、根治のためには子宮や卵巣を全摘出する必要があります。症状が軽い場合や、妊娠を希望している場合は、女性ホルモン剤を内服し、痛みや症状の悪化を抑えるための治療をします。

子宮腺筋症

子宮内膜のような組織が子宮の筋肉にできる病気です。エストロゲンという女性ホルモンの分泌が一因で、生理が続く限り症状が進行します。筋肉にできものができるため、子宮が収縮しにくくなり生理が長引きます。

【治療法】
複数種類の女性ホルモン剤を内服してエストロゲンの分泌をコントロールします。効果がない場合は、該当箇所のみを焼いたり切除したりする治療をおこないます。

子宮頸がん

子宮の入り口付近の子宮頚部(しきゅうけいぶ)にできるがんです。はじめは無症状ですが、進行すると生理でないタイミングで出血したり、生理中もダラダラと長期間にわたり血が出たりします

【治療法】
子宮頸がんの程度により治療は異なります。初期は子宮の一部を切除するのみですが、進行すると子宮を全摘出したり、化学療法放射線治療を組み合わせたりすることでがんの根治を目指します。

子宮体がん

赤ちゃんが育つ場所である子宮自体にがんができる病気です。一番多く見られる症状が出血で、月経がない時期にも出血が続く場合は子宮体がんの可能性があります。

【治療法】
手術で子宮と卵巣や卵管を取り除く必要があります。手術後は病状に合わせて、放射線治療薬物療法を組み合わせてがんの根治を目指します。

生理が終わらない場合に病院に行くべき基準

生理が長引いている状況で上記の症状に当てはまるものがあれば、原因を特定するために婦人科を受診しましょう。早めに対処すれば病気の悪化や不妊を防ぐことができ、命を守ることにもつながります。

生理が8日以上終わらない場合は病院へ

正常な生理期間は3~7日です。ホルモンバランスの乱れなどの理由で一時的に生理が長引くことはありますが、数週間にわたって生理が続く、切れ間なく経血が出続けるなどの場合は何らかの病気が隠れている可能性があります。場合によっては命にかかわるケースも。生理が8日以上経っても終わらない方は、ぜひ一度婦人科などの専門クリニックの受診を検討しましょう。
「忙しくて時間がない」「近くに病院があるかわからない」「恥ずかしくて病院には行きたくない」など、さまざまな悩みを抱える女性のためにイースト駅前クリニック女性外来では、オンライン診療をおこなっています。お気軽にご利用ください。

参考URL

※1)子宮頸がん 国立研究開発法人国立がん研究センター
https://ganjoho.jp/public/cancer/cervix_uteri/index.html
※2)子宮がん 国立研究開発法人国立がん研究センター
https://ganjoho.jp/public/cancer/corpus_uteri/index.html

  • 松沼 寛

    HIROSHI MATSUNUMA

    1998年03月
    名古屋大学医学部 卒業
    1998年04月
    岡崎市民病院 勤務
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    名古屋大学医学部付属病院 勤務
    2008年07月
    市立四日市病院 勤務
    2020年04月
    イースト駅前クリニック岡山院
    院長就任
    2022年05月
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    院長就任
    資格
    泌尿器科専門医
    所属学会
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